静岡のお茶の有名ブランドや銘柄、その特徴を紹介 | 茶の間|CHANGE TEA,CHANGE LIFE.

静岡のお茶の有名ブランドや銘柄、その特徴を紹介

日本各地に様々な産地が存在する茶。今回は、一大茶産地・静岡県のお茶の有名ブランドや銘柄、その特徴を深掘り!地形や気候が異なる地域別のブランドやその特質などをお伝えしていきます。

目次

1.静岡のお茶!静岡茶の生産地区はここ!
2.【種類別】有名な静岡茶の特徴


静岡のお茶!静岡茶の生産地区はここ!

静岡県は長らく、茶の生産でトップの座を維持してきました。2019年、鹿児島県が産出額で上回ったものの、引き続き生産量では一位の座を維持しており、日本を代表する産地に変わりはありません。 また、静岡県は東西に長く、新幹線や車で移動する際、静岡県の長さ、広さを実感された方も多くいらっしゃるかと存じます。海、山、川、台地など、自然が豊かで、地形は地区ごとに多種多様。そのため、お茶もそれぞれの地形や気候を生かした、地域の産地ブランドが生まれています。静岡茶をより楽しみたい方へ、主な生産地区や有名ブランド茶それぞれの特徴を紹介していきます。

静岡県の公式サイトによると、大小すべての生産地を合わせると県内の生産地は20以上存在しています。中でも有名な生産地は、西から以下8つのエリアです。 ※個々の生産者さんの生産手法、技法により、味、香りは異なります。地区の地形や特性の参考として、ご覧ください

・西遠地区…静岡県西部にある天竜川流域と太田川上流域が中心で、上級茶を生み出す産地。芳醇な香りと引き締まった渋味が特徴

・中遠茶産地…牧之原台地の西側から天竜川東側に広がる産地で、深蒸し製法の発祥地。濃緑色の茶葉は細粒形が多く、深蒸しによる濃厚な味と甘みが特徴

・牧之原茶産地…全国的にも有名な地域ブランド。台地の上に広がる茶畑では、甘みと濃厚な味わいの深蒸し茶が多く作られる

・川根茶産地…南アルプスの水が流れ込む大井川上流・中流域にある産地。この地域に発生する霧が自然の覆いとなり、香り高い茶を作る

・志太(しだ)茶産地…山間地を中心とした、大井川・瀬戸川・葉梨川・朝比奈川流域の産地。うま味と渋味のバランスや香りの良さが特徴。このうち、藤枝市岡部は京都・宇治、福岡・八女に次ぐ玉露の生産地として有名

・本山(ほんやま)茶産地…静岡茶発祥の地。川霧のかかる傾斜地で栽培されることが多く、葉は柔らかく、鮮やかな緑色。爽やかな香りと上品な口当たりが特徴です。

・清水茶産地…日本有数のターミナル港・清水港を有する旧清水市が中心。江戸時代末期からお茶の輸出が開始されるとともに発展。が名物の地域。渋味と甘味のバランスが良いお茶が作られる
・富士・沼津茶産地…静岡県の東部、富士山西南の裾野地帯や愛鷹山の南麓地帯。渋味と芳醇な香りが特徴の煎茶が多く作られる


【種類別】有名な静岡茶の特徴

静岡のお茶

静岡茶は産地ごとに茶葉の特徴が大きく異なり、中には集落単位で細かに生産地を表記するところもあるほどです。渋味・旨味・甘味の出方や香りの強さなど、さまざまな視点で楽しむことができます。 今回は特に有名な地域ブランドを4つに絞って、特徴を紹介していきます。

まろやかで甘い「掛川茶」

中遠茶産地に含まれる掛川茶は、その名のとおり静岡県中西部の掛川市で栽培されています。生産地ではブランド活動が行われており、2019年には地元の振興協会によって掛川茶の定義が以下のように改定されました。 「掛川市(旧金谷町・旧菊川町・旧小笠町・旧浜岡町・旧袋井市・旧浅羽町及び森町含む)の範囲において生産される荒茶を100%使用したもの」、更に気候や土質、地形に加えて栽培管理や製造方法などが同等な荒茶を使用したものでなくてはならない。 本山茶や川根茶とともに「静岡三大地域ブランド茶」として愛されており、肥沃な土壌と豊かな水によって育まれた茶葉は濃厚な味わいが魅力です。 通常の煎茶に比べると蒸し時間が2~3倍ほど長いため、苦みは少なくまろやかな口当たりで、甘味も感じます。

歴史が古い「本山茶」

静岡県のお茶に関する歴史の中で最も古く、800年ほど昔から存在するのが本山茶です。 歴史上の人物とも縁深く、徳川家康が駿府城(静岡市)に在城していたころに愛飲していたともいわれています。徳川家康の死後も幕府の御用茶として求められ、やがて江戸の町でも多くの人が本山茶を愛飲するようになったという説も存在しています。 また、本山産地は南アルプスの伏流水による滋養に恵まれ、山霧が茶葉を日差しから守る天然の覆いとなるため、柔らかで鮮やかな緑色の葉が育ちます。 口当たりの良い旨みと爽やかな香りが特徴です。

バランスが良い「川根茶」

産地である川根本町の公式サイトによると、自園自製の手摘み茶園が多いことが特徴です。生産農家がお茶づくりにかける素質が高く、現在も自然の恵みを大いに活用した高品質なお茶を作り続けています。 大井川上流域の山間地で生産された川根茶は、程よい苦みと渋味を併せ持つ、バランスの良さが特徴。江戸時代には幕府御用達商人の紀伊國屋文左衛門が江戸へ持ち帰り、その香り高い味わいが評判を呼んだともいわれています。 また、明治時代に米国で開催された万国博覧会に川根茶を出品したところ、「極上煎茶賞」を受賞し世界からも注目を集めているお茶です。

高級茶で有名「天竜茶」

西遠地区に含まれる天龍茶は川根茶と同様、数々の賞を贈られた高品質なお茶のひとつです。古くから高級茶として知られており、山間傾斜地に広がる茶畑では現在もなお生産者の多くが手摘みで茶葉を摘み取っています。また、透明感のある薄い黄緑色のお茶は見た目に反して濃厚な甘みがあり、軽やかな口当たりとフレッシュで上品な香りが魅力です。 天竜茶の産地である天竜川上流は、夏であっても朝夕には霧が立ち込め、昼夜の気温差が激しいため良質な茶葉が育ちやすい環境です。霧によって茶葉に当たる日差しが緩和されることで、適度な渋味と凝縮した旨味が残ります。

まとめ

日本を代表するお茶どころのひとつ、静岡県には数多くの地域ブランドが存在します。同じ県内とは思えないほどに、地区ごとの地形や気候、土質は異なり、その上に生産者の哲学や生み出す技法が重なって、多種多彩なお茶が世に生み出されていくのです。 今回は、静岡県内で現在も息づく産地名を冠したブランド茶を紹介しました。ぜひ、静岡の茶に触れる旅に、足を運んでみてください。

茶の間写真